フリーランスのための投資信託活用のススメ

フリーランスのための投資信託活用のススメ
安定収入と未来への備え

フリーランスとして自由な働き方を選ぶことは素晴らしいことですが、収入の変動は避けられません。そんな時、投資信託があなたの収入を安定させ、未来への備えを支援してくれるかもしれません。

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本記事では、フリーランスの方々に向けて、投資信託の魅力とその具体的なメリット、そして運用益が非課税となるNISA(少額投資非課税制度)の活用方法をご紹介します。

収入の安定化と多角化

フリーランスの日々は波乱万丈。仕事の収入が安定しないことがありますよね。そんな不安定さに立ち向かう一つの方法が、投資信託を利用して収入の多角化を図ることです。

投資信託は、株式や債券、不動産など多様な資産に分散投資することができ、あなたの収益源を複数の分野に広げるサポートをしてくれます。

自身の専門分野に依存せず、収入を多角的にサポートするチャンスがここにあります。

しかし、株と聞くと心配になるかもしれません。価格の変動が激しいイメージや、投資の専門知識が必要なのではと不安に感じるかもしれません。

そこで、インデックス投資が登場します。

インデックス投資は、株式市場全体や特定の範囲を対象にした指数に連動した投資を行う方法です。なぜインデックス投資が注目されているのでしょうか?

[まずは結果から]–>運用益シュミレーション

下記の金融庁のサイトでは、想定の運用益がどのくらいになるかシュミレーションをすることができます。

資産運用シュミレーション

筆者も投資している[eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)]というインデックス型の投資信託へ以下の内容で投資してみた場合のシュミレーションを行ってみます

利回り 17.65% (2023年時点での過去5年の平均利回り)
積立額 毎月3万円
積み立て期間 20年

20年間、毎月3万円を貯金し続けた場合は720万円であるのに、同じくこのインデックス投資に3万円/月を20年間投資した場合は6579万円になる。というシュミレーション結果でした。

凄まじい結果です。

これは複利効果と呼ばれる、利益を再投資することで雪だるま式に利益が膨らんでいく仕組みによるものです。最初は小さな投資額でも長年コツコツと膨らませていけば、複利効果によって凄まじい成長を遂げる可能性に満ちている、というわけです。


ただし、利回り17%というのはかなりの好成績であり、これが20年継続し続けるというのは現実味のない話です。現実には暴落などを挟み、アップダウンしながらの20年になると見るべきでしょう。

暴落が起きることを差し引いて、例えば利回り8%での運用となった場合は下図のような結果となります。

利回り 8%
積立額 毎月3万円
積み立て期間 20年

貯金だけでしたら上記と同じく720万円ですが、利回りが8%で回せた場合、1767万円まで成長するということが分かります。

これは、将来に備えてやらない手はありません。特に先行きが不安定なフリーランスの方は、防御壁強化のためにリスクを分散させたインデックス型の投資を行うことをオススメします。

※注意※

上記のシュミレーションサイトの留意事項にもある通り、シュミレーション結果は未来の成績を約束するものではないこと、ご承知おきください。

=シュミレーションサイトの留意事項より抜粋=

  • 本シミュレーションのいかなる内容も、将来の運用成果を予測し、保証するものではありません。
  • 本シミュレーションは、特定の金融商品の取引を推奨し、勧誘するものではありません。

米国株インデックス投資の破壊力を思い知らせてくれる書籍も多数ありますが、その中でも骨身に染みて教えられた本はこちら。

インデックス型の投資とは?

インデックス投資は、個々の企業に投資するのではなく、市場全体の動向を追いながら投資を行うアプローチです。その中でも、S&P500(Standard & Poor’s 500)という指数は、特に重要な指数の一つです。

S&P500は、アメリカ国内でトップ500(Google,Apple,Microsoft,Amazon,Metaなどの500社)の大手企業の株価の変動を示す指数です。

S&P500を構成している企業の構成マップです。組入比率が大きい企業ほど、エリアが広く表されています。
目立つところですとAAPL=Apple,GOOG=Google(アルファベット),MSFT=マイクロソフト,などです。
(参考:https://finviz.com/map.ashx?st=w13)

この500社は、アメリカ経済全体の大部分を反映しており、多岐にわたる業界や分野の企業が含まれています。S&P500は、これら大手企業の株価を平均化して指数として表現し、アメリカ経済の状況や動向を示す重要な指標とされています。

ちなみにこちらのページではS&P500系の投資信託の価額の事前予測をしています。公式より半日ほど早く価額を知ることができるので「安値買いをコツコツ積み上げたい!」という際に役立ちます。

なぜS&P500に基づくインデックス投資が注目されているかというと、

幅広い分散投資が可能

S&P500は500社の大手企業の株価をカバーしているため、異なる業界や分野への投資を幅広く分散することができます。これにより、特定の企業に依存しない、リスクを分散した投資が可能です。

アメリカ経済の指標として重要

S&P500はアメリカ経済の健全性や成長を示すバロメーターとされています。この指数を通じてアメリカ経済のトレンドに合わせた投資ができます。

長期的な成長

長い期間で見ると、S&P500は一般的に安定した成長を示しています。アメリカ経済の発展と企業の収益向上に連動して、株価が上昇することが多いです。

指数を構成する銘柄の再編成

S&P500指数に連動した投資信託に投資するということは、Google,Apple,Microsoft…等のアメリカを代表する企業に少しずつ投資することと同義になります。

しかしそのような世界を代表する大企業といえど、何が起こるかわからないのが世の常、驕れる者は久しからず…ですが、S&P500等の指数に組み込まれる企業は、その企業の時価総額や業績・取引量などによって定期的に再編成されます

これは、新しい企業を追加したり、既存の企業に変更を加えたりすることで、指数の健全性を保つための対策です。要するに、500社が常に最適な方法で投資結果を追跡できるようにしているので、投資家にとって安心感が生まれる仕組みと言えます。


S&P500に連動するインデックス投資を通じて、多様な企業の成長に参加し、リスクを分散しつつ安定的なリターンを目指すことができます。特定の銘柄の選定や市場の予測が不要なため、専門的な知識がなくても手軽に始めることができ、忙しいフリーランスの方にも適した投資方法と言えます。

リタイアメントプランの強化と将来の安心

フリーランスの方々は一般的な厚生年金の受給者よりも年金の内容が制限されることがあります。しかし、投資信託を通じて資産を育てることで、将来の経済的な計画を強化することができます。
つまり長期に渡る投資信託への投資が、年金の替わりにもなってくれるというわけです。

将来の安心感を得るために、自身の未来に向けて積極的に投資を考えることが重要です。

プロの運用力で資産成長をサポート

日々の仕事に追われるフリーランスの方にとって、資産運用に時間を割く余裕がないことがあります。しかし、投資信託は専門のファンドマネージャーによって運用されるため、あなた自身で市場を追いかける必要はありません。

プロの知識と経験を活かし、最適な投資先を選定し、効果的な資産運用を実現することができます。限られた時間でも、資産の成長を後押ししてくれる心強い味方です。

「投資信託で最も成功するのはどんなタイプ?」という問いに対し

「投資信託をやっていること自体を忘れてしまった人が最も成功する」という格言もあるほど、ひたすら長期にわたってガッチリホールドし続ける事こそが成功への最適解、と言われています。

NISA(少額投資非課税制度)の活用

投資信託を始める際に、ぜひNISAの活用を検討してみてください。

NISAは、投資で得た利益が非課税となる制度で、将来の資産を効果的に築くための優れたツールです。フリーランスの方々もNISAを活用すれば、将来の税負担を軽減しながら資産を増やすことができます。

資産運用の一環として、NISAを活かすことで、より効果的な資産成長を目指しましょう。

しかし、具体的にはどんな銘柄を選べばいいのでしょう。
自分の中での銘柄選択の基準を確かなものにするために、下記の書籍はピッタリです。
数あるNISA銘柄の中から9本に厳選して解説してくれていて、大変分かりやすくまとまっています。

NISAの利点は大まかに以下の3点です。

代替テキスト

税制優遇

NISA口座内での運用益や配当金は非課税です。

通常の口座で投資した銘柄は運用益に対して20.315%がかかりますので、例えばこちらのシュミレーションで示しているような1000万円の運用益が出た場合、203万1500円が税金として引かれることになります。

NISA口座で投資した銘柄は非課税ですので、1000万円の運用益の全てが手元に残る形になります。

資産形成の支援

少額から始めることができるため、投資を通じて資産を形成しやすくなります。

月々100円からでも始められるので、若いうちから始めることもでき、資産を長期に渡って着実に積み上げることができます。

安心な銘柄から選べる

NISA口座で投資できる銘柄は、膨大にある投資信託銘柄の中から金融庁が選んだものしかないので、とんでもない酷い銘柄がない、という点で安心感があります。

まとめ:将来のための資産形成は早ければ早い方がいい

はっぱ太郎

将来の不確定性を抱えるフリーランスにとって、投資信託は資産形成の鍵です。

収入の安定化と多角化を通じて、経済的な安心を築いていきましょう。特に、インデックス型投資信託は、専門知識が不要で長期的な運用に適しています。

さらに、複利効果を最大限に生かすためには、スタート時期を早めて長期間ホールドすることが肝要です。
将来に向けて、投資信託を通じて堅実な資産形成を進めましょう!

価額予測を活用する上で知っておきたい基礎知識